1989「巨人vs近鉄」

80年代から90年代の巨人ファンにとって、日本シリーズといえばこの年のシリーズを思い出す人が多いのではないでしょうか。
1989年は、それだけインパクトの大きな日本シリーズとなりました。



84勝44敗というバツグンの勝率でセを制した巨人と、猛牛打線の近鉄。
戦前の予想では巨人有利の声が大きかったのですが、いざシリーズが始まると意外な結果が出ます。
第1戦、斉藤と阿波野というエース同士の対決は、近鉄が逆転勝利。
2戦目も桑田と山崎が投げ合い、最後は桑田が力尽きて近鉄が勝利します。



そして運命の3戦目。
近鉄は前の試合で中継ぎ登板した加藤哲投手。
この日、加藤はミーティングに遅刻し、巨人のデータを見ないで登板しました。
その結果、7回途中まで無失点の好投を演じ、完封リレーの立役者となります。
3連勝を飾ったそのヒーローインタビュー中、加藤は巨人打線を「大した事ない」「シーズン中の方がきつかった」「ロッテの方が怖い」と発言します。
これが、マスコミによって「巨人はロッテより弱い」と伝えられ、一気に場外がヒートアップします。
非常に有名な一幕ですね。



そしてこの発言以降、戦局は大きく変わります。
4戦目は巨人香田が殊勲の完封。
5戦目は再びエース対決となり、斉藤の投打にわたる活躍、そして18打席ノーヒットだった原辰徳が、前のバッタークロマティの敬遠に奮起し、ホームラン。
最高の形で巨人が連勝しました。
さらに6戦目も、前回負け投手となった桑田が奮起し、1失点の好投。
なんと巨人が3連敗後3連勝して逆王手をかけます。



運命の最終戦。
近鉄のマウンドに上がったのは、あの加藤でした。
そんな中、2回に駒田が大きなソロホームランを放ち、その際に加藤に「バーカ」と叫んだのはあまりに有名です。
いかに巨人が、加藤の発言に奮起したかという象徴的なシーンでした。
その後も巨人が原、中畑のホームランなどで加藤をノックアウト。
大きな話題を生んだこの7戦目は、巨人が加藤に雪辱を果たすと共に、3連敗の後に4連勝という史上3度目の奇跡的日本一を決定しました。

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